残業はないが成長もない「ゆるブラック企業」が多い業界、少ない業界
日本の就活システムでは、スキルを持っていない学生が企業とマッチングします。企業は学生にスキルやパフォーマンスではなく、ポテンシャルを求めて採用しているわけですから、入職後にOJTやOff-JTの形で教育が行われます。
日本においては、こうした入職時点でのマッチングの特徴から、特に20代において「修羅場」や「厳しい場面を乗り切った成功体験」「一皮むける瞬間」を得られるOJT的な仕事の経験が重要だとよくいわれます。もちろん、それらは単なるハードワークではなく、振り返って「あの仕事をして良かった」と思えるような経験でなければなりません。
ネット上では、こうした一皮むける経験ができない企業が“ゆるブラック企業”と呼ばれており、労働環境は決して厳しくはないがスキルも得られず成長もないこれらの企業の存在が、静かに議論を巻き起こしています。
https://diamond.jp/articles/-/208868
ブラック企業ではなく、ゆるブラック企業なる名称も登場しているそうですが、皆さんご存知でしたでしょうか。
ゆるブラック企業の特徴としては、残業が少なかったりなかったり、一見優良ホワイト企業に見えるが実は成長も出来ず給料も上がらず何の経験も積めない事が、ゆるブラック企業の特徴として挙げられています。
残業時間だけで就職先や転職先を決めてしまうと、ゆるブラック企業である事が判明し、次の転職で苦労する事になると言われています。
日本企業の採用において重視する事と、ゆるブラック企業での実績がマッチングしておらず、ゆるブラック企業からの転職で苦労する理由となっています。
では日本企業が採用で重視する部分はと言うと、ハードワークな職場で修羅場経験があるか無いか。
修羅場経験の特徴として、残業60時間以上、従業員数100人未満の小規模な会社、コンサルティング業界とマスコミ業界があり、そのうち成長に繋がったとしているのは会社規模は関係なく、IT業界、コンサルティング業界、マスコミ業界が成長率の平均以上としています。
成長率平均以下は、ゆるブラック企業が多い業界としており、インフラ業界、運輸業界、メーカー・商社、医療業界に団体職員系がゆるブラック企業が多い業界として括られています。
ゆるブラック企業の特徴を見た時、それって単なる安定企業では無いのか?と感じていましたが実際にそうでした・・・
近年若い人がコンサルティング会社を志望企業として挙げることが多く、就職人気企業ランキングでも上位にコンサルティング会社が入る事も珍しくありません。
コンサルティング業界に比べてマスコミ業界は年々順位を下げている形になっているので、元々マスコミ業界希望の就活生がコンサル業界を希望する様になったと考える事もでき、若い世代ほど、ゆるブラック企業に関する情報が多く、ゆるブラックには入りたくないと考えている人が多いのでしょう。
と言いたい所ですが、実際にはコンサルティング業界よりメーカーや商社を就職希望に挙げる人が増加中です。
コンサルティング会社に対する考え方も変わってきており、現在ならほぼITコンサルティングである事が多く、監査法人という名のITコンサルティング会社も多い。結局ITじゃん!と言われてもおかしくない。
IT知識に乏しくセキュリティ意識が低かった昔ならいざ知らず、今はコンサルを入れる事に二の足を踏む企業も多くなってきています。
序でに書きますと、メーカーや商社にもコンサルティング会社がありますし、インフラや団体職員系にもコンサルティング会社があります。
自社に対するコンサルティングやグループ企業に対するコンサルティング、並びに加盟企業への経営コンサルティングや建設コンサルティングなど様々なコンサルティングがあります。
だとしたらメーカーや商社に入った方が良くない?現場を経験してコンサルとか、コンサルから入って現場も見れるとかの方が成長出来そうとなる流れ。そもそもコンサルって何?という人も多く、メーカー!商社!と分かりやすい方が働きがいを感じる方も多いのでしょう。
さて、ここまで書いて、どこにもゆるブラック企業が出てこない・・・いずれも高い給料で経験も積める。
ゆるブラック企業の特徴は当たっていますが、ゆるブラック企業を業界単位で考える事はしてはならない間違いです。
ブラック企業の特徴もそうですが、ゆるブラック企業も個人の感じ方や価値観によって大きく異なります。
もし、ゆるブラック企業と感じて成長できないと思ったのであれば独学で様々な事を学ぶ必要が出てきます。
そこでUdemyの様なサービスを利用するのです。
以前書いた様に、企業は社内教育に力を入れ始めています。
元々米国から始まったサービスではありましたが世界的に利用される様になり、ようやく日本企業でも社員研修に導入する企業も出てきています。
リモートワークで何処でも仕事が可能になる様に、Udemyの様な動画学習サービスによって何処でも成長が可能になる時代ですから、たとえゆるブラック企業に入ってしまったとしても、残業がないぶん学習時間が多くなりますから、自己研鑽に励む事でモチベーションを保ち、タイミング見計らって然るべき企業へ転職する事が最善の方法となるでしょう。