リストラ転職

上場企業の希望退職増加、配置転換による社員再教育も

プロモーションを含みます

今年に入ってから早期希望退職を募集する上場企業が多くなっていますが、上半期だけで既に昨年の総数を上回っています。

昨年は12社だった希望退職の募集も今年希望退職を募集した上場企業は17社、人数も多くなっています。

希望退職募集人数の最多企業は?

今年早期希望退職の募集を行った上場企業で最多人数を募集したのは富士通の2850人、ジャパンディスプレイが1200人、東芝が1060人となっています。

昨年は4126人だった募集人数も、今年は既に8178人となっており、バブル崩壊後や金融危機後の人員削減と比較すると桁が違いますが確かに多くなっています。

希望退職募集の対象年齢で多い年齢は?

希望退職の募集をする場合、大抵は対象年齢を定めて募集をしますが、多かった年齢は45歳以上となっており、40歳以上と35歳以上が数件となっています。

バブル期入社だけでなく、就職氷河期世代も対象となっている事が多く、社員の年齢の偏りを解消したい思惑が見え隠れしています。
会社の中で人数が多い世代は少々注意した方が良いかも知れません。

業績良くても希望退職募集

以前であればリストラによる希望退職募集は、大抵業績不振によるとされてきましたが、数年前から事業が好調で資金に余裕があるうちに希望退職を募集する事が多くなっています。

業績不振で退職加算金を支給した場合、業績回復に遅れが生じる事もあったり、加算金支給自体が少なくなったりしてしまいますので、むしろ業績好調で希望退職募集の方が応募者には良かったりします。

希望退職募集の前に配置転換打診

損保ジャパンが損保事業の人員削減を発表し、介護事業へ配置転換する事が話題となっていましたが、損保ジャパンに限らず金融機関でも似た様な配置転換を実施しています。

富士通では希望退職募集の前にエンジニアへ配置転換を打診しており、配置転換に応じなかった社員は希望退職へ応募の流れになっており、この流れは何も日本企業だけでなく海外の企業でも実施しています。

RPAやAIなど効率化を企業へ導入したコンサルティング会社自体が効率化による失職を招いており、社員の再教育が必要となっています。
社員の再教育とは配置転換のことです。

社員の再教育が活発化

社員の再教育に大規模な投資をしているのはコンサルティング会社の他に、有名な企業としてはAmazonがあります。

Amazonは社員の再教育に約800億円を投じる事を発表しており、今後10万人の社員を再教育でスキルアップさせ、欲しい人材として養成して行く事になります。

Amazonは社員教育事業であるAmazon Technical Academyを既に設立しており、欲しい人材を他から引き抜くよりも自社で教育して養成する方向へシフトしています。

ご存知の通り米国巨大IT企業は人材の引き抜きあいをしており、Amazonとしては人材の引き抜きあいに疲れたのかも知れません。

実は先の富士通にも社員研修など社員教育の事業を設立しており、富士通はそれを通じて社員の再教育をしエンジニアを養成する腹づもりと予測できる。レベルの度合いは違えど世界的な流れに一応乗っています。

Udemyで社員の再教育をする海外企業

Amazonの様に社内に教育事業があれば社員の再教育も捗るのかも知れませんが、大抵の企業はありません。

では、どの様に社員に再教育を行なっているのかというと、海外企業の多くはUdemyやCourseraなど動画でのオンライン学習サービスを利用しています。

Udemy

Coursera

Courseraの講座の多くは基本的に有名大学の講義、Udemyの講座の多くは基本的に実践的なビジネス講座となっています。

多くの企業が社員研修や社員教育に導入しており、日本でもようやく導入する企業が増えてきています。

人員削減するより効率的に社員を再利用

確かに人員削減が必要な場面が事業主であれば多々あると思います。

しかし、人手不足や人材不足となっている現状において、人員削減後に優秀な人材を採用できるかどうかは不明です。

ならば今居る人材を再教育して優秀な人材に育てなければなりません。

RPAやAIによる効率化も重要ですが、社員を再教育して、言葉は悪いが社員を再利用する事こそが本来の意味での効率化となっています。

タイトルとURLをコピーしました