副業が禁止の企業約76%、副業している人約1.7%、副業を許可しない企業に就職・転職したくない人約8割

1年ほど前から副業に関する話題が幾つか報道されていますが、先日労働政策研究・研修機構が副業に関する調査結果を公表しています。

まず、企業に対する副業・兼業の調査結果は、許可予定なし75.8%、許可している11.2%、許可検討中が8.4%。
許可している企業の業種別では、教育・学習支援業が43.8%、医療福祉が24.6%。複合サービス業は25%だがサンプル数が4社と少ない。
許可しない企業の業種別で半数以下となっている業種は教育・学習支援業のみ。

副業・兼業の許可理由として、社員の収入増加につながる53.6%。
副業・兼業を許可しない理由として、過重労働で本業に支障をきたすが82.7%、労働時間の管理・把握が困難が45.3%、他の社員の業務負担増大が35.2%、人材流出を懸念28.4%と続く。

次に、労働者に対する副業・兼業に関する調査結果は、副業・兼業を過去1年間にした事があると答えた割合は1.7%。年齢・性別では60代以上女性6.4%、60代以上男性が3.6%、50代男性が3.3%。
今後副業・兼業をしてみたい気持ちのある人の割合は37%

副業・兼業をしたい理由として、収入増し85.1%、活躍の場拡大53.5%、人脈拡大41.7%、オープン・イノベーション重視36.6%と続く。

副業・兼業をしたくない理由として、過重労働での本業への支障が61.6%、プライベートの時間を増やしたい56.6%、禁止されているから40.4%、現収入で充分が29.1%と続いている。

労働政策研究・研修機構が副業に関する調査結果は上記の通りとなっており、企業側と労働者側の双方であまり副業・兼業に興味がない事が分かります。

幾つかの報道でネガティブな印象となっていましたが、企業と労働者、そして政府の考える副業・兼業の在り方がそれぞれ異なる事が今回の調査結果で分かったのではないでしょうか。

副業や兼業が現在大きく取り上げられている発端は2016年にロート製薬が社外チャレンジワークと社内ダブルジョブと言う制度を導入し、従業員の副業・兼業を認める制度を導入する事を発表したからです。

ロート製薬の思惑としては、優秀な人材には社外でも活躍して業界ならびに経済の活性化をして欲しい。フィードバックによる社内ベンチャーなども活用して欲しいなどで、アルバイトやパートなどで収入を増やして欲しいと言う事ではありません。政府が推進している副業・兼業に対する思惑も殆ど同様です。

しかしながら副業・兼業と聞くとダブルワークによる収入増しと考える企業と労働者が多く、副業・兼業に対する考え方のズレがあるのですね。

ロート製薬も政府も特に隠していた訳ではなく、副業・兼業に対する思惑を普通に公表しています。
ではなぜ、この様に大きなズレが生じているのでしょうか。

労働政策研究・研修機構の調査と同じく、マクロミルが副業に関する調査結果を発表しており、こちらはズレが依り顕著に出ています。

副業を禁止している会社に就職・転職したくない人の割合が約8割と言う結果となっています。マクロミルで検索するとマクロミル「での」副業が出てきますので、まあこうなるでしょう。

ロート製薬や政府の副業兼業を許可する対象が優秀な人材であるのに対し、副業・兼業をしたい人が低収入の労働者となっている訳で有り、大きなズレが生じているのです。

低収入の労働者が副業・兼業をした場合、前述の調査結果で許可しない理由の過重労働の通り本業に支障をきたすでしょう。

労働政策研究・研修機構は以前にも同様の調査を実施しており、副業・兼業を行った事がある人の雇用形態も公表しており、何を本業としているのか分かりませんが、アルバイトやパート、派遣社員など非正規社員が多くなっています。

しかしながら、このズレを解消する必要がない事も調査結果で分かります。

なぜなら企業側の副業を許可する理由が収入を増やして欲しいが多数だからです。

パートやアルバイトでの副業前提で就職や転職を考えている方は、許可する企業とマッチングしますから何も心配しないで大丈夫なのです。

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